「呼吸が変われば姿勢が変わる、姿勢が変われば呼吸が変わる」
そんな言葉を耳にしたことはありませんか?呼吸と姿勢は、お互いに影響し合いながら体を整える大切な要素です。
この記事では、日常の中で意識しにくい“呼吸”に目を向けながら、横隔膜呼吸(3D呼吸)を中心にその仕組みと実践のコツをお伝えしていきます。
呼吸って、どのくらいしてる?
私たちは1日に約22,000〜25,000回もの呼吸をしています。 それだけの回数を、ほとんど無意識に行っていることに驚きませんか?
では、なぜ私たちは呼吸をしているのでしょうか?
呼吸の役割とは?
呼吸とは、空気中から酸素を取り入れ、代謝で生まれた二酸化炭素を体外に出すガス交換です。
体の中の細胞が働くためには、食べたものから得る栄養だけでなく、それを“燃やす”ためのエネルギーが必要です。
そのスイッチとなるのが「酸素」。だからこそ、より良い呼吸ができることは、内側から身体を整える第一歩になります。
呼吸の種類と特徴
呼吸には主に3つのタイプがあります。
● 腹式呼吸(お腹を使う呼吸)
- メリット:腹直筋が優位に働く
- デメリット:お腹に力が入りすぎると、骨盤周囲が硬くなりやすい
● 胸式呼吸(胸周辺で行う呼吸)
- メリット:交感神経が優位になり、活性化しやすい
- デメリット:肩や胸が縮こまり、呼吸が浅くなる傾向も
● 横隔膜呼吸(胸郭を3Dに広げる呼吸)
- メリット:肺と横隔膜を最大に使え、コアが活性化される
- 自律神経のバランスも整えやすく、**全身の緊張が抜けやすい**
- デメリット:ほぼなし
横隔膜呼吸をすすめる理由
僕が推奨するのは「横隔膜呼吸(3D呼吸)」です。
腹式・胸式など分類がありますが、本来、私たちは無意識にこの横隔膜呼吸をしているのです。
ただ、現代の姿勢・生活習慣・マスクの影響などでこの自然な呼吸が浅く・狭くなってしまっている人がとても多く感じます。
3Dに広がる呼吸のためのイメージポイント
横隔膜呼吸は“3Dに呼吸を広げる”感覚がポイント。
以下の3点を意識して呼吸してみてください。
- □ 背中が膨らむ(肩甲骨の間、下着のホックあたりを目指す)
- □ 肋骨が外に広がるイメージ
- □ 鎖骨の裏に空気がたまるようなイメージ
これらのイメージがつかめたら、3方向が同時に広がるように呼吸してみましょう。
実践時の呼吸法と注意点
- 吸う時:鼻から吸って、背筋(頭のつむじ)が伸びるイメージ
- 吐く時:口から優しく吐き、お腹が自然と薄くなるように
※力んでお腹を凹ませる必要はありません
横隔膜は、吸うときに骨盤の方向へ下がり、吐くときに元に戻る動きをします。
気をつけてほしい4つのポイント
- 肩が上がる
- 顎が上がる
- 吐くときに頭が下がる
- 胸をそらせすぎる
これらに注意しながら、3Dの呼吸を繰り返してみましょう。
実践動画はこちら
ぜひ、呼吸を“感覚”で体験してみてください。
横隔膜の動きも意識しながら行うことで、より深い変化が感じられるはずです。
🎥 [横隔膜呼吸の動画はこちら](https://youtu.be/JTNrRCTx43U)
最後に
マスク生活や長時間同じ姿勢が続く今、呼吸が浅くなっている方が本当に多く感じます。
浅い呼吸は、肩・首・胸まわりの緊張、疲れやすさにもつながっていきます。
だからこそ、呼吸を“整える”こと。
それは、姿勢を変え、心身を整える大切な一歩になるのです。
ご相談や疑問があれば、どうぞお気軽にご連絡ください。
皆さまの心と身体の拠り所になれるよう、スタジオスミカはいつでもお待ちしています。
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