スポーツを頑張っている子どもたちに多い「オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)」。
成長期に膝の下が痛み、時には運動禁止になるほどの強い症状が出ることもあります。
今回、とても印象的だったのが「もう痛くないのに復帰できない」「他の子は復活しているのに、自分は動けない」という声と、それに対する親御さんの不安でした。
■ 膝だけを見ていても、解決しないことがある
オスグッドというと、「膝に負担をかけすぎた」「太ももが硬くて引っ張っている」というイメージが一般的です。
そのため、整骨院などで「もものストレッチ」や「膝下の組織へのアプローチ」を繰り返すケースも多いようです。
ですが、実際には膝の痛みだけを局所的に捉えるのではなく、「なぜそこに負担がかかっているのか?」という全身的な視点が必要だと感じます。
■ 呼吸、肋骨、そして全身の緊張
たとえば今回のケースでは、
- 背中が硬い
- 全身に緊張感がある
- 呼吸が浅く、肋骨が動いていない
といった身体の状態が見られていました。
膝は「結果として負担を受けていた場所」にすぎず、本質的には、姿勢や呼吸、上半身の柔軟性との連動性に課題があったのかもしれません。
シュートフォームや走るフォームの崩れも、膝だけではなく体幹や呼吸、連動性の不足からくることがあります。
■ 部分ではなく「全体」を見ること
身体はつながっています。
どこかに痛みが出たとき、その原因は「痛みのある場所」だけとは限りません。
たとえば:
- 足の指がうまく使えていない
- 呼吸が浅く、姿勢が崩れている
- 緊張が抜けないまま動いている
こうした「見落とされやすい部分」にこそ、ケアすべきヒントがあることも多いのです。
■ オスグッドが教えてくれる「今、見直すべきこと」
症状が出ることは、悪いことではありません。
むしろ、それは「今の体の使い方や負担を見直すサイン」でもあります。
回復には時間がかかることもありますが、膝をかばって過ごす時期も、身体の使い方を再構築する大切なプロセスです。
■ 最後に
スミカでは、こうした「痛みの背景にある全身のつながり」を大切にしています。
呼吸、姿勢、足の指、肋骨の動きなど、一見関係なさそうなところにも丁寧に目を向けていくことで、「再発しない体」や「よりよいパフォーマンス」につながる道筋を探っていきます。
回復はゴールではなく「気づきのプロセス」。
その視点が、オスグッドだけでなく、これからの身体づくりにもきっと活かされていくはずです。
スタジオスミカは岐阜市・JR岐阜駅から徒歩圏内のピラティスとボディワークのスタジオです。
【姿勢の改善】と【体の不調改善】に特化した個人セッションを行っています。
ただ運動するのではなく、呼吸・姿勢・動き・体の状態を評価し、必要な調整を行いながら、丁寧に動いていくことで、根本から身体を整えていくことを目指しています。
岐阜市でピラティスを探している方、自分の身体と向き合う時間を大切にしたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
ボディワークの視点を取り入れた、やさしいピラティスの時間をご体験いただけます。