皆さんは食事を見直すとき、何を意識していますか?「食べ物を制限すること?」「◯◯を食べないこと?」「なるべく添加物を避けること?」など、様々な選択肢が頭に浮かぶかもしれません。
しかし、東洋医学の視点から見たとき、食事を見直す際に最も大切なのは「制限」や「我慢」をしないということです。私たちが何かを食べたいと思うのは、エネルギーを満たしたい時、回復させたい時です。つまり心や体のエネルギー(気)やバランスが崩れたことを示すサインと考えることができます。食べたくなったからと食べ物をただ「悪いもの」と捉えるのではなく、その背後にある体のエネルギーやメッセージを理解することが重要です。
例えば、小麦が食べたいと感じる時、体は「緊張しているからリラックスしたい」というサインを送っているのかもしれません。小麦は体を緩め、緊張を緩和する、効果があるとされます。視点を変えてお酒が飲みたくなる時は、「発散したい」、体内に溜まった気または熱を解放したいというメッセージかもしれません。
しかし、小麦は消化に負担をかけやすい側面もあり、過剰に摂取するとエネルギーの流れが滞り、重さやだるさを引き起こすことがあります。このような症状が出た場合、食べすぎが原因でエネルギーの流れが停滞している可能性があります。
食べすぎた時には、「自分は何に緊張していたのか?」「どのようなストレスがあったのか?」を振り返り、心や体のバランスを取り戻す手段を見つけることが大切です。
下記に簡単な食事の意味を記載しています。振り返る際にご参考ください。
制限するのではなく、食べ物の意味を理解しよう
よく「小麦は体に悪い」「甘いものは太る」「お酒は控えるべき」と言われますが、これらは必ずしも悪いものとは見なされません。むしろ、体や心の状態に応じて必要なものであると考えます。たとえば、甘いものを欲するのは、体が緊張している、頑張りすぎていることを示しているのかもしれません。(小麦と似ていますね)
食べ物を「悪いもの」としてではなく、バランスを取るためのツールと見なし、体のエネルギー状態に応じて使い分けます。食べたいと思ったときに、「今、自分はどんな状態なのか?」「心や体がどのようにバランスを求めているのか?」を考えることで、食事が健康へのサポートとなります。
食べ物を摂取する行為そのものにも意味があり、食べる際の意識が健康に与える影響が大きいとされています。食べること自体を楽しむことで食べ物がより良いエネルギーとなります。反対に罪悪感を持ちながら食べることで、体を浮腫ませる可能性や、心に良くない作用があるかもしれません。
食べ物を欲する理由や体からのサインを理解した上で、食べるときには罪悪感を持たず、リラックスして楽しむことが大切です。食べ物は「体に悪いもの」ではなく、今の自分にとって必要なエネルギーと捉え、バランスを意識して食べることで、より満足感が得られるでしょう。
食事から考えられる体のサイン
・甘い物を食べたい … 緩みたい
・辛い物、スパイス、匂いが強い物を食べたい … 発散したい
・コーヒーを飲みたい … 気持ちを切り替えたい ・ やる気を出したい
・酒を飲みたい … 緩んで発散したい ・ 不安を消したい
・お肉を食べたい … 氣と熱を補給したい(疲れている)
・冷たいものが欲しい … 体の中の熱を冷ましたい
・食べたくない … 氣の不足 ・ 緊張がすごく強い