暦の上では秋。日中にはまだ夏の暑さを感じつつ、朝晩は少し肌寒さを感じる季節になりました。今年の夏は本当に長かったですね。そんな話をしながら、秋は静かに訪れ、いつの間にか冬へと移り変わっていくのかな、と感じています。
この季節の変わり目、寒暖差が激しい時期には、体調の変化や急な痛みを感じることが多くなります。例えば、ぎっくり腰が増える時期でもあります。体が急に反応してしまう痛みには、私たちが気づかない体の緊張が深く関わっているのです。
「リラックスしてください」「楽にしてください」と言われても、なかなか本当の意味での脱力ができないことはありませんか? 脱力とは、ただ力を抜くことではなく、まずは自分の体が緊張していることに気づくことから始まります。
ぎっくり腰になった時、誰も「自分は今、緊張しているんだ」とは思わないかもしれません。でも実際には、その緊張が体に影響を与えていることがあるのです。
緊張は、ある意味で「活動」そのものとも言えます。日常の中で、私たちは常に緊張と脱力を繰り返しています。そのバランスが取れている状態が、私たちの「ニュートラル」な状態です。自律神経の交感神経と副交感神経のバランスです。
何かをしようとするときには、すでに体は緊張を始めています。その緊張をどうやって解いていくかが大切です。緊張が過度に続けば、筋肉は固まり、動きも制限されてしまうでしょう。
呼吸、食事、睡眠は、私たちの心と体の緊張を緩める大切な要素です。この寒暖差が大きい時期こそ、穏やかな呼吸を意識し、しっかり食べて、十分に休むことを心がけていきましょう。
あまり無理をせず、自分の体と対話する時間を持ってくださいね。「今、私の体は緊張しているのかな?」と、静かに問いかけながら。