骨盤が前に傾いているのか、後ろに傾いているのか。自分では意外と分からない方が多いと思います。
ピラティスやトレーニングでは、「この骨盤の向きで動いてください」と指示されることもあるでしょう。では、骨盤は前傾が正しいのか、それとも後傾が正しいのか。
僕の考えはこうです。
骨盤はもともと少し前傾しているのが自然ですが、「前傾が良い」「後傾が良い」と決めつける必要はありません。自由でいいのです。
大事なのは“感覚”
- 過剰に前傾していれば… 腰や背中の張り、痛み、違和感などが出やすくなります。
- 過剰に後傾していれば… お腹が縮こまり、余分な力が入りやすく、姿勢がつぶれたような形になることがあります。
どちらも行き過ぎれば、体がちゃんとサインを出します。だからこそ、ただ運動するのではなく、自分の体の声を聴きながら動くことが大切です。
感覚を探る簡単なワーク
例えば、あぐらで座ってみてください。
1:手のひらを坐骨(骨盤の下にある出っ張った骨)の下に入れます。
2:体を前に倒すと手のひらの前側に圧がかかり、後ろに倒すと後ろ側に圧がかかります。
3:このとき、手に一番均等に圧がかかる位置が、骨盤が真ん中にある感覚です。
もちろん、その位置が常に「正解」というわけではありません。動きや状況によって、心地よい位置は変わります。こうして自分の骨盤を感じる時間を持つことが、自然な姿勢を見つける近道になります。
インストラクターの指示よりも、自分の心地よさを優先する
もし指示された姿勢が「何か嫌な感じ」なら、遠慮せずに伝えてください。人の体は一人ひとり違います。固定された正解はありません。
自分の感覚を信じて、心地よく、自然に立てる骨盤の位置を見つけていきましょう。