ヒップアップを考える

先週の解剖学講座は骨盤底筋と殿部の筋肉をみていきました。その時の話題で何故お尻の筋肉は垂れるのかと受講者の方と考える時間ができました。

何故お尻は垂れると思いますか?

僕はあまりお尻が垂れるからヒップアップをするための何かをしようと考えないので話をしていて楽しかったのです。(全身が整えば勝手にヒップアップしていくから)

さておき、ヒップアップしない一番の原因は何だと思いますか?

僕はお尻を締めるからヒップアップはしないと考えています。お尻を締めて歩きましょう、お尻を締めてトレーニングをしましょうと言われたりしているようですが、お尻を締めるとどうなると思いますか?

まずお尻(大殿筋)の筋肉を見てみましょう。

こんな感じになっています。筋肉には繊維が存在しているので、どの方向に動くかが決まっているんですね。大殿筋は斜めに走行しています。筋肉の付着から見て下から斜め上に筋肉は働くからヒップアップします。そのために大殿筋を単独で働かせるようなエクササイズをすればすぐにヒップアップします。

ではお尻を引き締めたらなぜヒップアップしないのか考えてみましょう。

実際に皆さんも立った状態でお尻に力を入れて締めてみてほしいのですが、骨盤が後ろに傾くのが分かりますか?

骨盤が後ろに傾くと相対的にお尻は下に下がります。このような状態になると脚は後ろに蹴れなくなります。(股関節の伸展)

後に蹴れなくなれば機能しなくなるか、硬くなります。ヒップアップに大切なのは大殿筋の動きなので、筋肉自体が機能しなくなるとヒップアップどころではありません。ただ筋肉を硬くするだけです。

硬くなればその他負の連鎖なので、大殿筋という筋肉を正しく動かせる、また大殿筋を触った時に「ふわふわ」な柔らかい(緩んだ)状態でいてほしいです。

最初にも記載してように正しくピラティスを行っていればヒップアップ一部のみに着目しなくても勝手にヒップアップされていくイメージをしてもらうと良いと思います。何だかんだ全身あっての殿筋ですので。


スタジオスミカ/一般社団法人リードピラティス協会
代表 堀江卓嗣
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